今回は、僕がバイナリーオプションで全財産を失った日のことや、これまでに経験した挫折について、赤裸々に語りたいと思います。
他の記事でお話ししているとおり、現在ではバイナリーオプションである程度の収益を得ることができるようになりましたが、取引を始めたての頃はもうボロボロ。
何度取引をしても利益は出ないし、やればやるほど空回りして自分のお金はなくなるばかり。「目の前が真っ暗になる」「頭の中が真っ白になる」ってこういうことを言うんだな…と痛感しました。
正直、つらかったです。
「バイナリーオプションで人生終わった」なんて話は何度か耳にしたことはありましたが、まさか自分がその立場になるなんて微塵も考えていませんでした。
もしかしたら、あなたも当時の僕のように「バイナリーオプションで人生終わるなんて大袈裟だよ」と甘くみているかもしれませんが、油断は禁物。
今回紹介する僕自身の失敗談を反面教師にして、あなたは同じミスをしないよう細心の注意を払って取引に臨んでくださいね。
バイナリーオプションの取引を成功させる最短ルートは、しなくていい失敗を避けて成功回数を増やすことです。
バイナリーオプションへの夢と現実
僕が「バイナリーオプション」を知ったのは、2016年ごろ。スマホが普及したことで「YouTube」や「Instagram」などのプラットフォームにより、動画コンテンツが身近になった時代です(全然関係ないけど、それまでガラケーで視聴していた大人な画像やクッソ重たい動画がスマホの大画面で視聴できるようになった瞬間は鳥肌者でした)。
いつも通り、暇つぶし程度にYouTubeを開くと「バイナリーオプションで一撃〇〇万円」というタイトルの動画が表示されました。
最初は「でたでた、ただの詐欺動画でしょ」と冷めた目でその動画のサムネを見ていたのですが、興味本位でその動画を視聴すると、そこには実際にバイナリーオプションで数百万円〜数千万円単位のお金を稼ぐトレーダーの姿がありました。
彼はインスタグラムでライブ配信を行なっており、そのライブ配信でもYouTube動画と同じように爆益をあげ、ライブ参加者も利益を上げていたのです。「これは本物かもしれない・・・」そう感じました。
当時の僕は、スーパーの300円程度のお弁当をご馳走だと感じるほどお金がなくて、毎日のように「貧乏な日々を抜け出したい、少しでも楽にお金を稼ぎたい」という思いを抱えていました。インスタグラムを開くたびに感じる地元の同級生との経済格差に絶望していたのです。
そんな僕ですから、バイナリーオプションというサービスに夢や妄想を膨らませない、なんてことは不可能でした。僕は「もしかしたら来月には大金持ちになってるかも!」なんて甘い考えと妄想を抱き、バイナリーオプション取引を始めます。
それがどれだけ甘い考えだったか…わずか数日後に、僕は痛感することになります。
バイナリーオプションを始めて最初の挫折
バイナリーオプションを始めた頃、僕の銀行口座にあったお金は3万円のみ。もちろん、生活費として必要なお金であって、余剰資金ではありません。
ですが、当時の僕は「バイナリーオプションを始めれば、数日でこの3万円が100万円になるかもしれない」と考え、1ミリも根拠のない淡い期待をしていました。そして、僕は緊張から震える手で3万円を出金し、バイナリーオプションの取引口座に入金します。
これが、最初の挫折を招くとは知らずに…。
YouTubeで視聴したバイナリーオプショントレーダーのライブ配信に参加し、一時的に僕の資金は3万円から数倍に増えました。ですが、そのライブ配信以外では全く稼ぐことができず、自分の裁量で行った取引は7割以上失敗。
増えたお金はみるみる減っていき、最初に入金した3万円まで減少しました。この時点では3万円残っているので、バイナリーオプションでの実質的な損失は0です。それなのに僕は、一度増やしたお金を失ってしまった焦燥感から「次で一発逆転してやる」と感情的になり、元手の3万円を全て1回の取引に充ててしまったのです。
その結果、わずか数分で取引口座のお金を全損。その月の生活費を全て失いました。あの時の絶望感は一生忘れられません。まさに、バイナリーオプションで人生が終わった瞬間といえるでしょう。社会人の方々からすれば、たかが3万円なのもしれませんが、当時の僕にとってはそれが全てでした。
バイナリーオプションに熱中するあまり、恋人との関係が破綻
バイナリーオプションで全財産を失った僕は「なんとしてでも失ったお金を取り戻してやる」という思考に支配されており、それ以外の時間を全て蔑ろにしていました。
仕事中もバイナリーオプションの勉強をするし、ほんの少しタネ銭ができれば口座に入金し、バイナリーオプションの練習をする毎日。そんなダメダメな僕でしたが、それでも僕を支えようとしてくれる恋人がいました。
久しぶりのデート。某テーマパークにいったときのことです。僕も彼女もお金に余裕のある生活はしておらず、久々のデートでした。それなのに僕は、そのデート中にバイナリーオプション取引に夢中になる、という今考えるとアホすぎて正気を疑う行為をしてしまったのです。
その結果、恋人は僕の行動に対して激しく怒り、呆れ、僕に渾身の平手打ちをかまして去って行きました。当たり前ですよね。逆の立場なら僕も同じことをしていたと思います。
バイナリーオプションを始めたことで、お金だけでなく人との関係も失いました。あのときの喪失感には、言葉で言い表せないなんともいえない複雑なものがあったことは、一生忘れることはないでしょう。
バイナリーオプション取引で一晩で70万円を失う
バイナリーオプションを始めたばかりの頃、なけなしの3万円を全損し、その後も懲りずに取引を続けた結果、彼女を失い、色々なものを失いました。
しかし、それらの挫折を経験してもなおバイナリーオプションの勉強を欠かさなかった僕は、その甲斐もあってか徐々にトレードスキルが向上し、バイト代程度の収入は安定的に得ることができるようになっていました。
そんな僕に大きなチャンスが訪れます。
正月のご祝儀相場とよばれるタイミングで運よく取引を行ったことにより、1日で70万円もの利益を得ることができたのです。まさに夢のような時間でした。
しかし、そんな時間も喜びも長くは続きませんでした。その日の晩。ニヤニヤしながら布団に潜り込んだ僕は、1日で大勝ちした高揚感から眠ることができず、またバイナリーオプションの取引画面を開きます。
そして…。
その数時間後、70万円を全損したのです。信じられませんでした。さっきまで取引口座に表示されていた70万円もの大金がほぼゼロ。呼吸が荒くなり、体全身に違和感が生じました。冷静ではいられなかった。僕はただ呆然とスマホの画面を眺めることしかできませんでした。
大人しく寝ていればよかったのに、ぼーっとした頭で適当な取引を繰り返し、バイナリーオプションで再び全損を経験したのです。
反省と教訓
バイナリーオプションで全財産を失った経験は、確かに辛いものでした。多分、90歳になっても忘れられない辛い経験です。しかし、それ以上に大きな教訓を得ることもできました。
「絶対なんて絶対にない」ということ。どれだけ好条件が揃っていても絶対に勝てる保証はない。だから常にリスク管理を徹底し、損失を最小限にとどめる工夫をしなければいけない。バイナリーオプションで全財産を失った昔の自分のように、夢中になって全てを賭けるのは危険すぎる。ギャンブル中毒にだってなるかもしれない。だから、どれだけお金が欲しくてもコツコツやるのが大切だと学んだ。
そして、何よりも大切な人との時間を大切にすること。お金よりも大事なものはたくさんあるんだって当たり前のことにも気づかされました。お金があっても1人だったら意味ないからね。
バイナリーオプションで大きな挫折を経験したからこそ切れた、新しいスタート
今回お話しした数々の失敗と挫折を経験したことで、僕は以前よりも誠実に人と向き合えるようになりましたし、バイナリーオプション取引に対しても真摯に向き合うことができるようになりました。
失った時間や関係、お金は決して安いものではありませんでしたが、それらの失敗や大損があったからこそ取引方法を改め、改善し、最終的には結果を残すことができています。
バイナリーオプションは簡単に稼げる甘い世界ではありません。しっかりと勉強をして、正しい取引手法を身につけなければいけないし、冷静な判断ができる精神力も求められます。ですが、諦めずに続けていれば光が見えることは事実です。
もしあなたがすでにバイナリーオプションで失敗して「人生終わった」と感じてしまっているなら、その経験を無駄にせず、新たなスタートを切る勇気を持ってほしいと思います。
僕もそうして、今新しい人生を歩むことができているのだから。